嫌いな君の気持ちが知りたい


「――もしかして、ウザい?」
「――ううん。全然」
「安心して、こう見えても俺、全然チャラくないから普段」とカノウは言ったから、私はもう一度、顔を上げた。カノウを見ると昨日の教室と同じように微笑んでいた。
 いつもよりもしっかりと整えられたカノウの髪はウェーブがワックスでより強くなっていて、毛先が風で弱く揺れていた。

「エリイ。来てくれてありがとう」 
「ううん……」
「ワンピース、似合ってるね」
「――チャラいね」
 不意に初めて男の子から服装を褒められて、そわそわする気持ちがより胸の中で強くなった。

「いいものはいいんだよ。よし、行こうか」とカノウはそう言ってまた微笑んだ。