浅川由紀のぶっ飛びOL日記

    1月26日 金曜日
 おはようございまーーーーすなのでーーす。 何か変。
今日はあの狸とドライブをするのですよーーーーん。 雪道だし吹雪いてるし大丈夫なのかなあ?
 バス停まで行ってみた。 目の前で車がスリップして空地に飛び込んでいったわ。
危ないってもんじゃないわねえ。 狸は大丈夫なのかなあ?
 そこへ電話が、、、。 「もしもし?」
「ああ、吉沢ですが、、、。」 (何打、狸か。)
 「今日は吹雪いてるのでお宅まで迎えに行きます。」 「大丈夫なんですか? この辺り、道路がカチンカチンですけど。」
「篠原町のアパートだよね? あそこなら大丈夫だから。」 そこまで言い切るんだから大丈夫なんだろうなあ?
 不安だけどアパートの前で待ってみる。 そしたら見事に通り過ぎていきやがったわ。
慌ててバックしたりして本当に危なっかしいやつだわ。 「ごめんごめん。 通り過ぎちゃって。」
(こんなんが彼氏じゃなくてよかったわ。 彼氏だったら即絶交よ。) そう思いながら助手席に、、、。
 「今日はこことここに回りますから。」 そう言って私に資料を持たせるのよね。
仕事を増やすだけ増やして後は何とも思ってないんだからなあ。 くたばれ 早く。

 不安な気持ちのままで午前中の視察は終わりました。 「今日って何処を回りましたっけ?」
役所に戻ってきてわざとらしく聞いてみる。 「えっと、、、、。」
「ハートフルとワークライズですよ。 吉沢さん。」 「ああ、そうそう。 頼りになるなあ。」
(頼りになるんじゃなくて、あんたが頼りにならないの。 ほんとに分かってないんだから。) あれじゃあ奥さんも大変よねえ。
 レポートを書いて狸の机の上にポンと投げ置いてから昼休みを、、、。 「さあて、何を食べようかなあ?」
今日も食堂はすごい混雑ぶり。 マックにでも行ってこようかな。
 役所を出ると目の前の道路でバスがスリップしましたあ。 怖い怖い。
雪国の運転手は慣れてるから「ちょっとだけよ。」って言って笑ってるけど頭大丈夫? 「あんたも好きねえ。」って言いたくなるわよ。
 そんなこんなでマックに飛び込んでバーガーとコーラを買いまして壁を見たらびっくり、、、。

 【ハッピーセットは転売ヤー対策のために一時終了と致します。】

なんていう張り紙がしてあったわ。 去年、あれだけ騒がれたんだもんなあ。
私は買わないけどさあ、友達の姉さんがブーブー文句を言ってたのよ。 「買いたい人が買えないじゃないか!」って。
 いつかハッピーセットもガチャマシーンになるのかなあ? 500円で一つ、、、みたいな、、、。
ガチャマシーンだってさあ、どれが出るか分からないんだから企業は儲かるわよねえ。 儲かるし在庫は処分してくれるしいいことずくめじゃない。
それで品質が悪かったら最悪だけどねえ。 昔は30円くらいで回せたのに今は200円だもんなあ。
 昔は200円だったセブンスターも今や600円とか800円。 「税金を吸ってるんだ。」って友達は言ってたな。

 昼休みを終えて部署に戻ってくると吉沢さんが居ません。 「あれあれ? 課長は?」
「ああ、課長なら腹が痛いとかで帰りましたよ。」 「あんにゃろう、またサボったな。」
「何で?」 「こうやって私が立派なレポートを書いたからよ。 ウフフ。」
「納得。 これじゃあ居られないわ。」 窓口は静かですねえ。
こんな吹雪の日に役所に来る人も居ないだろうなあ。 終わりまで暇ねえ。
 そしたらそしたらですわ。 3時を過ぎた頃、いきなり庁舎内が真っ暗になりました。
「どうしたの?」 「これじゃあ書類が書けないじゃない。」
あっちこっちで文句を言う人が続出。 そこへ警備員が走ってきた。
 「すいませーーーーーん。 雪の影響で停電しました。 しばらくは復旧できないので勘弁して下さーーーーーい。」
「なぬ? 停電? こないだもそうだったわよねえ?」 「嫌だなあ。 ファンヒーターも止まってるじゃないよ。」
「これじゃあ仕事は無理だな。 帰ろうぜ。」 おじさんたちはさっさと荷物をまとめて帰り始めましたわ。
 「あいつら、来るのは遅いけど帰るのは速いのよねえ。 何様なんだろう?」 「イカ様よ。 イカ様。」
「そっか。 イカ様か。 イカが可哀そう。」 「私たちも帰りましょうよ。」
 真っ暗な部屋の中で帰る準備をしていると助役のおっさんが歩いてきた。 「皆さん 大変にご苦労をお掛けしますねえ。」
「そんなこと思ってないだろう? 馬鹿。」 「聞こえるわよ。 まずいじゃない。」
「いいの。 聞こえてくれたほうがいいんだから。」 でも助役は平然とした顔で歩いていきます。
ムカつくわ こいつ。 ヒラメみたいに引き延ばしてやりたいわねえ。
 荷物抱えてエレベーターのほうを見ていたら「何だ? 動かないじゃないか。 会社のやつを呼んでこい!」って怒鳴る声が聞こえてきた。
「しゃあないおっさんだわねえ。 壊れたわけじゃないんだから騒がないでほしいわ。」 「ほんとに迷惑よねえ。 何も知らないくせにああやって威張ってるんだから。」
 後日談にはなるけど助役さん エレベーターが動き出すまでずーーーーーーーーーーっと職員を怒鳴り続けてたんだって。 怒鳴られたほうも大変よねえ。
そんなわけで早めに庁舎を抜け出した私は買い物をしていつもより早く帰ってきたのでありまーーーす。
今晩は唐揚げで飲もうかなあ。 クラシックの美味しいビールも有るしね。
12月だったらその時限定のパンチの強いビールも有るんだけどなあ。
これで酔いながら彼氏が来る日を夢見ましょうか。 じゃあねえ、おやすみーーーーー。