【完】聖里くんの甘すぎる溺愛に耐えられない。








「んー……」





短かったような気がする眠りから覚めると、体に違和感。
いや、というか、隣……?
隣になにか、いる?




と、顔を横に向けると。




「……っ!?」





び、びっくりした!
わたしは何回この人に驚かなきゃいけないんだ!



なぜか聖里くんがわたしの横ですやすやと眠っている……。


ベッドのふちで顔を伏せて眠ってることなら何度かあったけど、今回はちゃんと布団までかぶって、しっかり睡眠モードだ。




……ちょっとまって、冷静になってどういう状況?




わたしは体を仰向けから横向きにして、聖里くんと向き合ってみる。
ほんと、これが同じ人間ですか? って疑うくらい綺麗な顔……。



ちょっとくらいなら触ってもバレない、かな……。




と、人差し指でちょんちょん触ってみる。
すごい……サラサラともちもちが共存してる。
奇跡の人種じゃない? これ。




なんて聖里くんの顔をじっくり観察していたら。



突然、パシッと手をつかまれてわたしはびくっと肩を揺らす。




「……見つめすぎじゃない?」


「ひ、ひじりくんっ……」





起きてたの、全然気づかなかった……!
うわ、超恥ずかしいかも。
聖里くんの顔かっこいいなあってガン見してたの、本人にバレた……。