同居一週間目、はじめての週末。
……やっぱり信じられない。
少し視線をずらせば、ソファに座ってテレビを見ているなぎさがいる。
こんなにも近くに。いつでも触れられる距離に。
……俺、榛名聖里、17歳。
ただいま、好きな人と絶賛同居中です。
なぎさが雨に濡れて帰ってきた水曜日。
そして、風邪を引いた木曜日。
合計、24時間ちょっと。
俺は気が気じゃなかった。
水曜日は急遽こっちに戻ってきた母さんに食事に呼び出されて学校を早退する羽目になり、午後からのなぎさは知らないけど。
まだかまだかと帰りを待っててやっと帰ってきたと思えば全身水浸しで、しまいには下着も透けてるし。
誘ってるのかと思ったし、普通に襲いそうになった。
思えば、そこから理性の崩壊ははじまってたんだよな。
そのあと部屋でなぎさとスマホの奪い合いになって誤って押し倒しちゃったもんだから……。
それまで抑えてた理性が爆発。……しかけただけで済んだ。
顔を赤らめて目が潤んでるなぎさの顔が今でも頭から離れない。
気づけば、俺のものにしたいって。
俺以外の男に触れてほしくないって、本気で思うようになってた。