「うん。わたし買い物いってくるから、聖里くんは休んでていいよー」





わたしがそういいながら立ち上がると、腕をつかまれた。
結構な強さで。……ちょっと痛い。




「一人は危ないからダメ。俺もついてく」


「……ええ? 大丈夫だよ」





一瞬ドキッてしちゃった。
聖里くんは自分の顔面の強さを理解してほしいなあ。





「ていうか一緒にいるとこ見られたらそれこそ噂に……」


「もうバレたも同然だし、別に」






開き直っちゃって……。
バレたも同然っていうけど、まだわたしと聖里くんが絡みがあることがバレただけで、同居してることはバレてないんだけど。




……でもまあ、昨日一緒に買い出ししたときに誰かに見られててもおかしくはないし。
結局、心配するだけ損ってことか。





「じゃあ着替えてくるから待ってて」


「うん」





聖里くんって、意外と頑固。
もしこれで噂が発展したりして、わたしと付き合ってるとか変な憶測立てられても……いいのかなあ、聖里くんは。



そこまで考えてるとも思わないけど。



……はあ。
どっちにしろ、これから大変そうだなあ。