【完】聖里くんの甘すぎる溺愛に耐えられない。









「——ぎちゃんっ、なぎちゃん……!」






名前を呼ばれた気がして目が覚めた。
変な体勢で寝ていたせいか体も頭も痛い。



無理矢理頭を持ち上げると、隣で芙実ちゃんが心配そうに立っていた。





「もう……寝すぎじゃない? 大丈夫?」


「え……そんな寝てた? てか授業は?」


「終わったよ、もうお昼休み」





芙実ちゃんに呆れたように言われて、うっと言葉に詰まる。
一時間まるまる寝てたの……?
ていうかなんで誰も起こしてくれなかったんだ。先生くらいは起こすのが義務じゃないの?






「よっぽど疲れてたんだねえ」


「いや、うん……そうかも」





隣でお弁当を広げ始めた芙実ちゃんの横で、朝買ってから来たパンの袋を開ける。
まだぼーっとする……午後の授業大丈夫かなあ、一発目体育だし……。





「あ、てかなぎちゃん聞いた?」


「なにを?」


「今日の体育、合同だって」


「えっ、どこと?」


「五組」





……ってことは。聖里くんのクラスだ……。
クラスが違うからまだ関わろうにも関わりづらい環境でよかったって安堵してたのに、まさか同じ空間で授業を受けることになるとは……。