「しいちゃん、食べてみる?」
「うん」
いただきます、と口の中にフロランタンを一枚放り入れたしいちゃん。
ドキドキしながら見守っていると。
「ん、おいしい」
しいちゃんは、ふわっとほほ笑んだ。
お花が浮いてるのが見えてしまうくらいかわいいなあ。
ほんと……姉妹なら、もう少し似せてくれてもよかったんじゃない?
「んーっ、うま!」
「明日聖里くんに渡すんでしょ? ちゃんと取っておかないとね」
「うん。ラッピングあったっけ」
「あるよ」
渡すのが楽しみ。
って、思ってた。
……このときまでは。
ーーーー
「なぎちゃん?」
「……あ、ごめん」
ぼーっとしてた。
相変わらず廊下騒がしいなあ。
もう授業はじまるのに、そんなギリギリまで粘ろうとしないでよ。



