「かわいかったよ」


「……っ」




ダメ。
限界。



顔赤くしないなんて、前言撤回!
わかっててやってるでしょ、聖里くん!




そんなふうにふわっとほほ笑まれたら、いくらなんでも直視できないし……!






「もう朝ごはんもお弁当もできてる。はやく起きないと遅刻するよ」





あっさりベッドから出て行ってしまった聖里くんに、心なしか少し寂しくなる。
もう。遅刻するって、他人事みたいに……。



聖里くんのせいなの、気づいてるのかなあ。この人は……。






「着替えたら降りておいでね」




さっきまでの甘々ムードとの温度差で風邪引いちゃう。




……聖里くんに告白された日から、二日挟んで月曜日。
なんだか緊張しちゃって家に居座れなかったから芙実ちゃんを呼び出してとことん遊んだ土日。



その反動なのか、聖里くんが朝からめちゃくちゃ飛ばしてくる……。






聖里くんの期待に応えられるよう、いい女になろうと決めたはいいものの。
結局、そばにいる限りは甘やかされまくって、おんぶにだっこ状態……。




ああ。
この先がとても心配です、わたし。