【完】聖里くんの甘すぎる溺愛に耐えられない。






午前中、「あれが今日榛名くんと一緒に登校してきた子だよ」と他のクラスの女子が偵察に来た以外は特に異常もなく。




四時間目が終わってすぐ、喉を潤すための飲み物を買いに自販機へ向かった。
この前芙実ちゃんに頼まれたお茶、買わずに帰っちゃったから、今日はちゃんと買う。




自販機についたら。
……先客がいた。




「おはよ」




ちらっとこっちを見て、軽く挨拶された。
無視するのは違うと思って、「おはよ……」と声を絞り出す。




こういうときに有馬くんと会っちゃうんだから、ついてない。





「そういえばさっきの時間いなかったね」


「ん。サボり」


「……ダメだよ、ちゃんと出なきゃ」






わたしが言うと、有馬くんは取り出し口から飲み物を拾い上げて、わたしのほうを振り返った。
なんでだろう。有馬くんは笑った顔のほうが似合うのに、今日は少し寂しそうに見える。





「はーい、折田せんせー」



「……先生って」