今日だって、朝起こしてくれたのはきっとなにかの気まぐれで。
このあと、学校でもなにも話さないまま、いつも通りの日常を終えて夜を迎える。
……そう思ってた。
この発言を聞くまでは。
「なぎさ、今日、一緒に学校行こう」
今なんとおっしゃいました?
……この人、ダメだ。全然わかってない。
聖里くんとわたしみたいなのが一緒に歩いてたりしたら、一瞬で噂が広まって、きっと質問攻めの嵐になるよ。
それなのに、そんな軽率な提案……。
「……ダメ?」
くっ。
自分の可愛い角度わかっててやってる……?
芙実ちゃんみたい。この小悪魔男子め!
「……あー、もう、わかったから。その顔やめて」
結局、折れるのはわたしのほう。
……今日一日、平穏に過ごせるかなあ。



