「朝からかわいすぎるから、ほんとやめて」
「だ、だって……っ」
聖里くんに朝起こされるのなんて久しぶりすぎて、同居が始まったころの気持ちに戻ってしまった。
きゅ、急にどうして……。
「気持ちはうれしいけど、はやく起きないと遅刻する」
「……うん」
って、ちょっとまって。
気持ちはうれしいって、なに?
そういうことしたかったわけじゃないから! 誤解してる、聖里くんっ。
「ひとりで着替えれる?」
「……そこまで子供じゃないよ」
「見守ってようか?」
「着替えれるから! 出てって!」
聖里くんの背中を精いっぱいの力で押して、ようやく追い出すことに成功した。
もう、なんなのほんと……。
今日朝から飛ばしすぎじゃない……?
「……はあ」
なんだかどっと疲れた。
ほとんど力も入れず制服に袖を通して、カバンも持ってリビングに降りる。
聖里くん。
朝から距離近すぎるよ……。
ドキドキ、しちゃったじゃん。



