「……俺、なぎさちゃんのこと好きになれて幸せだったから」
だめだ。
わたしも泣いちゃうじゃん。
「こんなにも近くで、恋させてくれてありがとう」
……うん。
ありがとうは、こっちのセリフ。
でも、それ以上はなにも言わなかった。
有馬くんだって、いまは一人になりたいはずだから。
「……じゃあ、ね。遅くなりすぎる前に帰りなよ」
「ははっ、……うん。気を付けてね」
わたしと聖里くん。
このあと泣いちゃうかもしれない彼に、背を向けた。
「……日曜日、告白されたの?」
「うん」
「断ってよかった?」
心配そうな声。
聖里くんはそんな顔しなくていいの。
「……気づいたから、もういいの」
主語を付けずにいったから、まだなにか聞きたそうにしてたけど。
続きは、また今度。



