「そういうことね。……自分で墓穴掘ってんなあ、聞かなきゃよかった」
あ。
有馬くんの頬に流れた一粒の涙。
月の光に照らされて……見えちゃった。
「なかないで」
「……ないてない」
うそつき。
わたしはね、好きな人と話したいし触れたいっていうドキドキ、はじめて知った。
有馬くんの言う通り。
本気の恋なんか、したことなかったみたい。
「……未練たらたらじゃん、俺」
「それを本人の前で言っちゃうあたり……」
「言わないでよ、それ」
言わずにはいられないよ。
有馬くん、かわいいね。
ちょっとだけ、沈黙がながれた。
話したいことって、それで終わり?
……返事、聞きたかったんじゃないの?
自分の口から言えってやつ、かな。
「有馬く、」



