【完】聖里くんの甘すぎる溺愛に耐えられない。








ーー商店街から、数駅。
そこからまたバスに乗って、山のほうへ。




ついた先は、なんと展望台。


こんなところにあったなんて知らなかった……。




有馬くんの背中を追うことに必死で、これから何が起こるのかなんて全く予想がつかなかった。





「っ……わあ、綺麗……!」





頂上までのぼったころには、あたりはすっかり真っ暗で。
点々とした住宅街の明かりが、星みたいに見えた。




もしかしてこれを見せてくれようとしたの……?
感動して目が潤んでいると、突然横から手を握られた。





「……ありま、くん?」





名前を呼んでも、こっちは見ない。
前を向いたまま、わたしの手だけを握っている。


……どうしたの。
変だよ、有馬くん。





「俺さ、今日悔しかった。ずっと」


「……え?」


「なぎさちゃん、俺といるのに榛名のこと考えてたでしょ」


「っ……いや、……」





否定する言葉は出てこなかった。
全部図星だったから。聖里くんのこと、考えたから。





「好きな人いないって言ってたけどさ……榛名のこと、好きなんじゃないの?」


「……」




声は、出なくて。
図星だったとかじゃ、ないんだけど。



……それが図星だってことに、今気づいたから。