【完】聖里くんの甘すぎる溺愛に耐えられない。






落書きを手短に終わらせて、機械の外で印刷されたプリクラを取って、二つに割ってお互いの手に渡る。



んー……ふたりとも楽しそう。
聖里くんと喧嘩中だから楽しめるか不安だったけど、わたしちゃんと笑えてる。




「なぎさちゃん、スマホ貸して」


「うん?」





大人しく有馬くんにスマホを渡すと、すぐにカバーを外された。
え? まさかのまさかだよね?



そしてわたしの元に戻ってきたスマホの裏には。
……ばっちり、二人で撮ったばかりのプリクラが挟まれていた。





「もう! カップルみたいじゃん!」


「え、いやだった?」


「……嫌って言うか、恥ずかしい……」






わたしが有馬くんの顔を見上げると、彼は意味ありげに目を細めて笑った。





「……ちょっとくらい、牽制させてよ」


「え? ……ごめん、なんて言った?」


「いや? 負けっぱなしは悔しいなーって」





な、なんの話?
急に意味わかんないこといわれて、頭の中がハテナだらけになる。





「それに、ケースに貼られるよりマシでしょ? 挟むだけにしてあげただけ喜んでよ」


「っ……そういう問題じゃな……っ、どこいくの?」






まだ話は終わってないのに、さっさと前をいってしまう有馬くんを追いかけながら。
……こんなの、聖里くんに見られたら……。




……って、また聖里くんのこと。
他の女の子と遊んじゃう聖里くんなんて……。





……あれ?
そんなの。わたしだって有馬くんと遊んでるんだから、聖里くんとやってること一緒じゃん。




なんだ。
わたしただ、寂しくていちゃもんつけてただけだったんだ……。