【完】聖里くんの甘すぎる溺愛に耐えられない。








食べ歩きのあとは、なんとなく吸い込まれるようにゲームセンターへ。
一階には大量のUFOキャッチャーと、二階にはプリクラコーナーがある。
商店街の中にしては大きめなゲームセンター。



特に目的もなくふらふら一階をあるいていると。






「……あ! これかわいい」





突然大声を出してしまったせいで、びくっと肩を揺らす有馬くんが視界の隅に映ってしまった。
その直後、わたしの指さすほうへ視線を向けてくれるから、優しいんだなあと思うけど。





「ほしい?」


「うん」


「……そんなキラキラした目で見られたら、頑張るしかないよなあ」





有馬くんは財布を取り出して、仕方ないといった様子で小銭を入れた。



一回目……失敗。
二回目……ちょっと動いた。
三回目……元に戻った。



……そうして、十回目。
わたしも申し訳なくなって「もうやめとく?」と言った矢先の出来事だった。




ーーすとんっ




今までの苦戦が何だったの、と言いたくなるほど、すっと落ちた。
それはもう綺麗に落ちた。
白い熊の大きなぬいぐるみ。絶対むりだって思った。




わたしはそれを大事に抱えて、有馬くんに「ありがとっ」とお礼を言う。





「……なぎさちゃんのそんな笑顔が見れるなんて思ってなかったよ」


「だってうれしいもん」





はいはい、ってさ。
感謝されて照れてるんでしょ?
耳まで真っ赤だよ。