わかんない。
なんでそんなに平然としてるのか。
女の子と遊んできたこと、知ってるんだから。
知らないふりなんて優しいこと、絶対してあげない。
「楽しかった?」
「……なにが」
「今日告白されてるところ見ちゃった。……遊ぶ約束してるのも」
結局付き合ったのかな。
今回の放課後デートが楽しかったら、可能性無きにしも非ずだよね。
「……別に、普通だったよ」
「そっか」
楽しくなかった、とは言ってくれない。
聖里くんも、優しくない。
「ねえ、なんで急に遊びたくなったの?」
わたし、ソファで俯いたまま。
聖里くん、たぶんリビングの入り口で立ったまま。
変だね。この距離感。
「遊びたくなったわけじゃ……」
「だって、そうでしょ? 今までの聖里くんは女遊びなんて絶対しなかったし、まっすぐおうち帰ってきてくれてたのに」
……一回口に出したら、抑えてた感情が全部あふれ出しそう。
もしかしたら、わたし、悔しかったのかも。
聖里くんに勝手なイメージを植え付けてたのは……わたし?
「なんか、想像と違った」
結局、男の人ってそうなのかな。
完全に好きになる前に気づけてよかった。
「……聖里くんが、そんな人だとは思わなかった」
とにかく、今は一刻もはやくこの同居を解消したかった。
ただ、それだけだった。



