はあ……芙実ちゃんってたまに核心つくから怖いよね。
そんなことを考えながらとぼとぼ廊下を歩いていると。
「——お、お友達からでもいいのでっ」
……心臓が、ドクって跳ねた。
思わず壁に隠れてしまう。
告白、の二文字が頭に浮かんで、次に出てくるのは聖里くんの顔。
それから、
「……うん、いいよ。じゃあ今日の放課後遊ぶ?」
聞きたくなかった言葉での、正解発表。
なんで、本当にちゃんと聖里くんなの。
他の人の告白現場であってよ、せめて。
……今日の放課後、遊ぶ? だって。
聖里くんはそんなこと言わない。
誰とも遊ばないもん。
……ね、そうだよね?
「ほ、ほんとっ? じゃあ連絡先交換とか……っ」
「いいよ」
よくない。
全然、よくないよ。
……ねえ、聖里くん、変だよ。
どうしちゃったの?
そりゃ、わたしはただの同居人だから口出しはしないよ?
しないけどさ。
もしかして、聖里くんはその子がずっと好きだったの?
……わたしがいたら、邪魔?