「普通に女の子が好きだし」
「そ、そっか。ごめん」
「……てか、彼女はいないけど、好きな人ならいるよ」
ピキーン、って衝撃が走った。
あ、あの有馬周音に好きな人……!?
こんなの学年で広まったら、普通に大ニュースになるレベルじゃないの……?
でも、今までニュースになってないってことは、誰かに話してないってことだし。
なんで急にわたしに教えてくれたんだろう? 好きな人いるって。
「へ、へえ……どんな子?」
「んー……ちょっとあほっぽくて、見てたら表情がコロコロ変わって、非力で、自分の芯をしっかり持ってる子」
うーん……?
結構アバウトだなあ。これじゃあ突き止めようがないや。
「無理に探ろうとしなくても、そのうちわかるよ」
「……まあ、それもそうか……?」
見てたらわかる?
ってことは、有馬くんがよく話してる子の中にいるってことなのかな……。
今度から観察してみよ。
「有馬くん、うどんおいし?」
「ん? あー……まあ、普通?」
「ちょっとちょうだい」
「は? ……いいけど」
なーんか渋々。
有馬くんが使ってた箸をそのまま借りて、うどんを一、二本すする。



