ファーストキスは俺のもの。



「そ。思い出した?」


コテッと首傾げたあいちゃんを見て、今朝見た夢が走馬灯のように頭を駆け巡った。


「帰って来たの?」

「うん。久しぶりだね、みいな」


嬉しそうに笑うその顔は、すごく懐かしさを感じた。


あいちゃん、愛斗くんは、私たちが小学校に上がる前に転校して行っちゃったんだよね。


すごく寂しくて泣いた覚えがある。


そして確か、あの夢のやり取りをしたんだ。


「あいちゃん・・・すごく変わったね!全然わからなかった!」

「フッ、みいなも。すごい可愛くなってて最初見た時はびっくりしたよ。メイド服なんて着ちゃってるし。まぁ、昔から可愛かったけどね」

「い、いや、そんなことないよっ」


なんだか・・・すごく照れる。


しかもメイド服着てるとこ見られたなんて、ちょっと恥ずかしい。


自分の顔が赤くなってる気がして俯いた。