ガサゴソと白いビニール袋から取り出して渡してくれたのは甘い飲み物とケーキ。
どちらもわたしの大好きなもの。
「ふたつも……! いいの?」
「いーよ。昨日のおわび」
それを受け取ると、ひょいっと桃くんもわたしの隣に座った。
「昨日……?」
なにか、桃くんが悪いことでもしたっけ……?
「ほら、ノックしないで部屋入っちゃったじゃん。兄とはいえ、まーや的に嫌だったろ」
桃くんは申し訳なさそうに自分の髪を触った。
あ、あのこと……!
ずっと気にしてくれてたんだ……。
「大丈夫だよ。気使わせちゃってごめんね」
桃くんも藍くんもわたし以上に気にかけてくれてる……。
ふたりに着替えを見られたのは恥ずかしかったけど……っ。
兄妹とはいえ、そういうのも気をつけなきゃね。
「なぁ、まーや」



