声が小さくてよく聞き取れなかった……。



「それより、マジで大丈夫? 飲み物買ってくるからベンチで待ってて」



すぐそばに3人かけくらいのベンチがあって、座らせてもらった。



「ありがとう……」

「誰かに声かけられても、『兄といる』って言えよ!」



そう言って、購買に行ってしまった。

こんなところにいて、声をかけられることないと思うけどな……。


桃くんってけっこう心配性だなぁ。




°


少しして、ビニール袋を持った桃くんが帰ってきた。



「お待たせ、まーや! 誰かに話しかけられなかった?」



またまた心配そうに聞いてくる。



「ふふっ。大丈夫だよ」

「よかったー。あ、これ! まーやが好きなミルクティー。と、ロールケーキ!」