『まーや、気をつけろよ? 藍都は兄だけど、男だからな』 ふと、桃くんの昨日の言葉を思い出した。 ……もしかして、〝男〟っていうのは異性って意味? 藍くんも〝男〟なら、クラスの男の子たちと変わらないってこと……? いやいや。 それでも一緒に暮らしてきた家族だ。 いまさら見方が変わるなんて変だよね……! そう自分に言い聞かせて、藍くんが完全に目を覚ますまで起こし続けた。