「…………」 翠くん、ひとりだけなにかあったのかな。 みんなにも話すってことは、みんなも知らないこと……だよね? みんないつものダイニング席に座って、翠くんの話に注目した。 「今から言うことは事実で、父さんと母さんに舞彩の16歳の誕生日に話すよう言われてたことなんだが……」 わたしの16歳の誕生日……。 つまり、今日。 「う、うん……」 膝の上にある両手をぎゅっと握ると、翠くんが口を開いた。 「実は、舞彩と俺たちは……本当の兄妹じゃないんだ」