わたしを見るときは眉を下げて心配そうにする。
わたしにだけ甘く優しくしてくれる藍くんに、胸がキュンとしちゃう。
変……ではないよね。
考えちゃうと体が熱くなっちゃうけど……!
フルフルと首を横に振って応えた。
「舞彩を誘惑したら、翠聖でもタダじゃ済ませねぇから」
「誘惑させられるのはどっちだか? そもそも、俺が本気で頑張っても、藍には敵わないよ」
「は……?」
「桃、橙。夕食で足りない材料があるから、買い物手伝ってくれる?」
翠くんがテレビゲームに戻ったふたりに声をかけた。
「えー、これからいいところなのに〜」
「来てくれたらアイス買っていいぞ。桃も体育祭頑張ったからデザートご馳走するよ」
「アイス! 食べたい!」
「っしゃ! 個人種目は2つ1位とったから、デザートも2つな〜」



