【完】超絶イケメン王子たちは、可愛いお姫さまをいちばんに溺愛する。



手を広げていつでも受け入れる翠くん。

わたしは翠くんを拒む理由がないから……。



「藍くん。ちょっとだけ、翠くんのところに行ってもいい?」

「……変なこと言われたら、俺に教えて」



翠くんのことをまだ疑ってる。

だけど、わたしを解放してくれたので話を聞きにいった。



「なあに? 翠くん」



耳もとにそっと近づき、小さな声で教えてくれる。



「この後、ふたりきりにさせてあげようか?」

「えっ……!」



翠くんの提案に顔が熱くなった。


あ、藍くんとふたり……!?

そうなったら、また後夜祭のときの教室みたいに甘い藍くんが……っ。



「翠聖。舞彩になに吹きかけた?」

「それはヒミツ」



シッと人差し指を口の前で立てて見せる翠くん。

教えてくれなさそうで、藍くんはわたしに聞いてきた。



「舞彩。翠聖に変なこと言われなかった?」