【完】超絶イケメン王子たちは、可愛いお姫さまをいちばんに溺愛する。



翠くんに招かれて行こうとすると、藍くんが繋いでいた手を強く握って止めた。



「俺の舞彩になにする気?」



『ぜったい渡さない』と言われてるみたいに、またまたぎゅっと抱きしめる。

付き合ってからの藍くんはみんなの前でもダイタン。


は、恥ずかしい……っ。



「やだなぁ。〝悪いこと〟はないもしないって」

「それ、〝悪いこと〟考えてるヤツのセリフだぞ」



平然と話す翠くんに、疑いながらツッコむ藍くん。

翠くんって、いつもニコニコしてて、あんまり表情を崩したところを見たことがないかも。



「すいせーに本気出されたら、俺なら土俵にも上がれないな〜」

「舞彩はもう俺の彼女なんだけど」



桃くんのセリフでキッチンに隠れたときの翠くんの話を思いだしてしまうし、藍くんは言葉にするたびにわたしをドキドキさせるしで、感情が忙しいよ。



「ほら、彩。おいで?」