【完】超絶イケメン王子たちは、可愛いお姫さまをいちばんに溺愛する。



手を拭き終えた翠くんもこちらにやってきた。



「俺の舞彩だから必要以上に近づくなよ」



翠くんにだけは警戒心が強い藍くん。

〝俺の〟って言ってもらえるのも照れる……っ。



「それは無理かな。俺の妹は彩だけだからね。可愛がりたい時もある」

「ちょっと待てよ、すいせー。それ、俺のセリフなんだけど!?」



桃くんまで会話に参戦して、藍くんはさらにムッとした。



「僕も! いくら藍にぃの彼女だからって、そこまで遠慮はできないかな〜」

「……おい」

「あはは……」



藍くんとのお付き合いをみんなが認めてくれてよかった。

ずっと変わらない、仲良しなこの家族が大好きだなぁ。



「そうだ、彩。ちょっとこっち来て」

「うん……?」