頬にチュッと触れるくらいのキスをされた。
「ひゃ……藍くんっ」
触れた頬を抑えながら藍くんを見ると、すごく嬉しそうに微笑んでいた。
これだけでドキドキしちゃうんだから、ホンモノをしたときはどうなっちゃうんだろう……っ。
*
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体育祭が終わって、ドキドキな後夜祭の時間になった。
藍くんと渡り廊下で待ち合わせをして、そこに向かうともう待っててくれていた。
わたしに気づいて寄りかかっていた背中を離して軽く微笑む。
「舞彩、お疲れ」
「藍くんもお疲れさま」
たったこれだけの会話でも、わたしの心は温かくなった。
藍くんを見るだけでかっこいいなって思っちゃう。
両想いって自覚すると、好きが溢れちゃうな……っ。
「いまなら空いてる教室あるから、行かない?」
「えっ……!」



