そう思ってたのに、どんどんと高いところへ移動していくコースターと周りの景色を見て、だんだんと心臓がバクバクしてきた。
うぅ……っ。
や、やっぱり怖いかも!
でも、「大丈夫」と言ってしまった手前、いまさらそんなこと言えない。
藍くんが気にかけてくれたときに素直に言えばよかった……!
なんて後悔しても遅いんだけど……。
頂上に着く直前に目をキュッと瞑ったら、安全バーを握る手にぬくもりを感じた。
えっ……?
「大丈夫。俺がいるから」
心の声が届いたのか、藍くんが手を重ねてくれた。
そして、藍くんと目があったとき……。
「っ……!」
コースターは勢いよくほぼ真下に滑っていった。



