兄妹のことを知ったときもすぐに受け入れてくれた橙ちゃんだから、わかってもらえるかな。
「ありがとう。聞いてくれる……?」
洗濯物を干し終わってから橙ちゃんがわたしの部屋に来てくれた。
「そんなことがあって、彩ねぇは藍にぃにドキドキしちゃってる……と」
「は、恥ずかしいから声に出さないで……」
今日の出来事を橙ちゃんに話すと、「うんうん」とうなづきながら聞いてくれた。
「ちなみに、彩ねぇは藍にぃのことをどう思ってるの……?」
「どう……だろう……」
お兄ちゃん……だけど、いままでと違う感情があるから……。
これは、紫音ちゃんが言っていた〝恋に落ちる〟ってことになっちゃうのかな。
「……あ! 廊下から藍にぃの足音が聞こえる!」



