【完】超絶イケメン王子たちは、可愛いお姫さまをいちばんに溺愛する。



気持ちが落ち着かない……っ。



「わ、わたし、お風呂掃除してこようかな!」



ドキドキがバレちゃいそうだから、理由をつけて藍くんから離れようとした。



「わかった。俺はご飯の準備するよ」



藍くんは納得した返事をしてにっこり笑った。


いまのわたし、変……じゃなかったよね。


きっと大丈夫。

そう言い聞かせながら浴室に行って掃除をした。


藍くんが話すたびに過剰に反応するのをどうにかしたい。

保健の先生や紫音ちゃんの言葉で完全に藍くんのことを意識しちゃってるよ。


本当のお兄ちゃんじゃないって知ったからよけいに……。


——ゴロゴロッ


……ん?

なんか、嫌な音が外から聞こえた気がする。


もしかして……雷?