ビーチガール文化祭

 ゆなは、女子寮に入寮した。結構古い寮だ。管理人のお姉さんに部屋へ案内された。お姉さんは30代くらいで、茶色がかった髪が長く、小麦色の肌をしていた。いい香りがした。
 お姉さんは、チェックのシャツを着ていた。背は高くスタイルがよかった。
 サーフ系ギャルだ。
 ゆなは、小柄で、小太り。

 ゆなは古い廊下を通った。青春の香りに満ちていた。板がみしみしいった。
 お姉さんは部屋の前に来た。板張りのドアがある。
 「ここ、鳥羽ここなさんって()がもう入ってるから」
 と、お姉さん。
 「そうですか」
 と、ゆな。どんな女の子なんだろう、とゆなは思った。
 お姉さんが戸をノックする。
 「ここなちゃん」
 と、お姉さん。
 「はあい」
 と、女の子の声がした。
 戸が開いた。
 中から小麦色の肌の女の子が出てきた。かわいい。青春の香りがした。サーフ系ギャルといった感じ。明るく長い髪。部屋着を着ていた。
 「あ、お姉さん」
 と、女の子は言って、ゆなを見る。
 「ああ、相部屋の人来たんだ」
 「そうなんだよ」
 「初めまして」
 と、ゆな。
 「あ、初めまして、私、鳥羽ここなっていうの」
 「私は塩田ゆな」
 ここなが手を出す。ゆなはちょっと赤くなって、握手した。ここなの手はなめらかだった。
 「部屋の説明はここなちゃんがしてくれる?」
 と、お姉さん。
 「は、はい」
 と、ここな。
 「じゃあ、わからないことあったら、ここなちゃんに聞いてね」
 と、お姉さんはゆなに言った。お姉さんは去って行った。
 「塩田さん、入って」
 「う、うん」
 と、ゆなは言って、部屋に入る。
 青春の香りが充満していた。
 部屋には両側に二つ勉強机があった。向かって右側の机はもう使われているみたいだ。鳥羽さんの机だろう。机の向こうに二つベッドがあった。ひも付きの電気だった。ストーブがついていて、あたたかかった。ゆなは体があたたまる気持ちだった。汗が出てきた。
 ここなが、向かって右の机をさした。
 「ここ、もう私が使ってるから」
 ゆなは、向かって左のベッドに行った。そうして荷物を置いた。コートを脱いだ。
 「じゃあ、部屋、案内するね」
 と、ここな。
 ここなは、玄関に向かう。玄関から入ったとこにドアがあった。ここなは、ドアを開ける。
 「ここ、トイレ」
 「ここがお風呂」
 結構広かった。
 「その気になれば、二人で入れるけど、交代で入りましょう。あと、寮には大浴場もあるよ」
 ええ、大浴場かあ。
 ここなはベランダにあんないした。窓を開けると、冷えた空気が入ってきた。
 「ここ、ベランダ」
 「ここに洗濯物ほしたり、お布団ほしたりするの」
 と、ここなはつづけた。
 ここなは窓をしめた。
 「ここエアコンとか部屋にも寮全体にもないから」
 ゆなはうなずいた。
 「冬はストーブ、夏は扇風機で乗り切るしかないって」
 と、ここな。
 「うん」
 「あと、ここ食堂があるって。部屋でご飯食べるのもいいけど、食堂で食べてもいい」
 と、ここな。
 「うん」
 「ねえ、今日、二人でパーティーしない?」
 と、ここな。
 「パーティー?」
 「うん、パーティー」
 「うん」
 と、ゆな。

 そうして二人は買い出しに行くこととなった。二人はコンビニに行った。二人はかごを持って歩いた。お菓子とか、おにぎりとか買った。ペットボトルを買った。
 二人は寮に戻った。部屋に入り、小さいテーブルの上にお菓子屋、おにぎり、ペットボトルを置いた。
 ここなは、コップにジュースを注いだ。
 「塩田さんにも」
 「あ、ありがとう」
 といって、ゆなはコップを持った。そこにここなはジュースを注ぐ。
 「はいかんぱーい」といってここなはゆなのコップにカチンとやった。
 ゆなはジュースを飲んだ。
 ここなもジュースを飲んでいた。