聖女に癒してもらった王子がようやく寝息をたて始めた。

「ねえジョニデ?私の体力って、もしかして異様なほど少ない?」

眠った王子に気を使ってるのか、聖女が声を低くして訊ねてきた。

「そうですね。はっきりとは言えませんが、2~3歳の子供より少ない気がします」

「やっぱそうか。1年前まで生まれたての状態だったから、1歳くらいの体力ってこと?てことは、数年は幼児並みの体力しかないってことかあ。いや、最悪今のままが続くってこともありうるんじゃ?」

聖女が頭を抱えて独り言をブツブツ言いながら震えている。

「あ、そういえば、体力の鑑定結果が数字で見えるの。凄くわかりやすくて便利なんだけど、魔力系の結果も数字で見えるようになるのは余程知識がないと無理だよね?」

「え?数字で見えるとはどういうことですか?」

鑑定結果が数字で見えるなど聞いたことがなく、驚いて聞き返した。

「ん?そのままの意味だけど、、ジョニデなら、今の体力が455で体力の上限は469、頭の上に455/469って数字が見える。ちなみに私は24/28、一撃で死ねる」

どういうことだろうか?

前世で医者をしていた聖女の人体の知識は、おそらくこちらの魔法医をはるかに越えるものだろう。それが原因なのか?

数字による鑑定結果の表示は確かにわかりやすく、目から鱗な発想だ。

「前世のゲームでステータスを確認するのに、体力・魔力・攻撃力・守備力とかは数字で、スキル・属性・称号とかが文字で一覧になって表示されるのが一般的だったから、そんなに驚かれると逆にびっくりかも」

ゲームとはどういうものなのだろうか?と思いつつ私も聖女を鑑定してみると、、

体力 24/28
魔力量 99999/99999
魔動力 247/289
攻撃力 15
守備力 15
魔力効果 2843
健康状態 良好
属性 光・闇・水
スキル 空腹耐性・温度耐性・恐怖耐性・痛み耐性・自然治癒
称号 聖女・崇拝されし者

ああ、これは驚いた。