東条朝都が廊下を歩いていた。生徒会長として、巡回しているのだ。一年生の3階を歩いていた。前から二人組の女子が歩いてきた。朝都はその二人をみやった。二人はぞっとして、朝都をよけた。二人は朝都の後ろで話していた。
 「ねえ、あの人かっこいいけど、こわいよねえ」
 「ねえ」
 朝都はため息をついた。朝都は廊下の開け放たれた窓を見た。
 「ご主人様はかわいいと思ってみたのであって、がんをつけたわけでは」
 と、星子。
 「目つきが悪いんだろうな」
 すると、また女子が歩いてきた。
 茶髪がかった、淡い髪が長く、後ろで結んでいる。かわいい。あれは、橋本ここな、じゃないか。すごい美少女が入学してきたって話題の。
 「あのう」
 と、女の子が話しかけてきた。
 「え」
 朝都はとまどった。
 「やりましたねご主人様」
 と、星子。
 「あなた、生徒会長の東条朝都さんですよねえ」
 「え、俺のことしってんの」
 「もちろんですよお。生徒会長で超絶イケメンだって」
 ここなは笑顔。
 「え」
 「私い、あなただけのアイドル、橋本ここなっていいまあす」
 「うをー」
 と、朝都。
 「やりましたね、ご主人様」
 と、星子。
 「じゃあまた」
 と、ここなは笑顔でいった。ここなは歩いて行った。立ち止まると、後ろを振り向いて笑顔をおくった。
 「やりましたね、ご主人様」
 と、星子。
 ここなは、去って行った。
 「天使、だな」
 と、朝都はつぶやいた。