なんか再検査することになったんだけど。

紗和に言った後なのに...


緊張しながら保健室に行く。

着いた。


「ごめん。紫都。目の動きが変だったから、再検査した方がよさそうだなぁって。視力検査だけど。」

この軽そうな人は八柳律樹。

この人は保健室の先生でもあって...父さんのいとこ。

だから遠慮はない。


「いや、あんま変わってないけど。」


「一応ね、一応」

.
.
.

「結果出たよ」

「どうだった?」


「両目Cに落ちてるよ。急激に落ちたね。なんかあった?」

「なんもない。調子悪かっただけだろ。」

「ふぅーん。なんか隠してるよねぇ。白状しろっ!」

「するか。」

「ケチ。」

「大人なのに情けない。」


威厳も風格もへったくれもないな。

つーかそんな簡単に話すかよ。

にしても落ちたな。

次病院に行ったときめちゃくちゃ言われそう。

この人には病気のことを話していない。

というか、学校の先生もほとんど知らない。

少し体が弱いだけだと思ってる。

だから、無茶振りしてくる。

どうしたものか。


「ゴホッ」




ぼたぼた




あ、れ意識が...

口から何か出てる?

鉄の

味がする。



「嘘でしょ、紫都!!!???」


遠くから何か聞こえる。

あーあ、バレるだろうな。

この人の目の前で倒れるなんて、ほんとついてない。












フッ












なにも、感じなくなった。