1年後
今年の春、私は晴れて大学生になった。
先生からの手紙を読んでからというものの私はやっていなかった分の遅れをなんとか取り戻すために朝から晩まで勉強し、見事第一志望校の大学、それも教育学部に合格することができた。
結局大学生になった今も先生には会えず、感謝の気持ちは伝えられてないままだ。
それでも、会えない寂しさを抱えたまま慌ただしい春は終わり、いつの間にか夏が来た。
大学の長い夏休みが始まり、買い物に行こうと最寄りの駅に来たときだった。
ふと駅にはられたポスターを見ると、そこには去年先生と行った花火大会の案内が貼られていた。
『やっぱり綺麗ですね。来年もまた見たいなぁ』
『そうだな。受験成功したらまた連れて来てやるよ』
あの時の先生との会話が脳裏に蘇る。
たった1年前の出来事なのに遠い昔のように感じられて、思わずポスターを凝視してしまった。
そこに書かれている日付は明日。
去年と同じだった。
「行ってみようかな、、、」
ぽつりと呟く。
そろそろこの恋を終わらせるべきだと思ったから。
明日の花火を1人で見ることで、先生への想いを清算できると思ったから。
今年の春、私は晴れて大学生になった。
先生からの手紙を読んでからというものの私はやっていなかった分の遅れをなんとか取り戻すために朝から晩まで勉強し、見事第一志望校の大学、それも教育学部に合格することができた。
結局大学生になった今も先生には会えず、感謝の気持ちは伝えられてないままだ。
それでも、会えない寂しさを抱えたまま慌ただしい春は終わり、いつの間にか夏が来た。
大学の長い夏休みが始まり、買い物に行こうと最寄りの駅に来たときだった。
ふと駅にはられたポスターを見ると、そこには去年先生と行った花火大会の案内が貼られていた。
『やっぱり綺麗ですね。来年もまた見たいなぁ』
『そうだな。受験成功したらまた連れて来てやるよ』
あの時の先生との会話が脳裏に蘇る。
たった1年前の出来事なのに遠い昔のように感じられて、思わずポスターを凝視してしまった。
そこに書かれている日付は明日。
去年と同じだった。
「行ってみようかな、、、」
ぽつりと呟く。
そろそろこの恋を終わらせるべきだと思ったから。
明日の花火を1人で見ることで、先生への想いを清算できると思ったから。



