駅前通りはやっと静かになってきた。 そこへ一台のパトカーが走って行った。
サイレンも鳴らしてないのだから緊急ではないらしい。 芳太郎は焼き台の上をぼんやりと見詰めている。
「最近は何でもかんでも騒げばいいってやつが増えちまったなあ。 あんたはどう思うね?」 「どうって?」
「国が援助だ何だって金を出すとばら撒きだばら撒きだって騒ぐやつが居るだろう? あんなのは迷惑でしか無いんだが、、、。」 「そりゃそうだろうよ。 国だって目的が有って出してるんだから。」
「しかもだよ。 今騒がれてるのは太平洋島諸国への援助だ。 これだって何かしらの目的が有って出してるんだろう?」 「ああ、それは中国対策だよ。」
「何だ。 中国か。」 「あいつらこそばら撒きだ。」
「それで日本はどうするつもりなのかね?」 「分からんが、日本には中国以上の資金が有る。 日本が動けば中国はそれに増して大風呂敷を打ち上げる。 そしたらまた日本がさらに上乗せする。」
「でもそれじゃあ、鼬ごっこじゃないか。」 「いやいや、心配は要らないよ。 積み上げていけば中国は必ず行き詰まる。 元々がそれほど金を持ってないんだから。」
「そうだなあ。 一帯一路だって金が無くなって萎んでるんだからなあ。」 「それにインフラ投資銀行だって日本を取り込めなかったんだから金が無い。 八方塞りなんだよ。」
「うんだ。 中国じゃ何も決められないよ。」 「それに今回はただの援助じゃない。 これが上手くいくかどうかで太平洋の今後が決まるんだ。」
「中国軍に出てきてもらっちゃ困るよな。」 「そこだ。 ソロモンの二の前になっちゃ困るんだよ。」
「ソロモンか、、、。 あの島も金に酔わされたんだなあ。」 「ほんとに中国のやり方は薄汚いからな。」
そう、ギリギリを攻めてくるんだ。 そして気付かないうちに攻め落としてしまう。
日本もアメリカもまったく油断できないのが今の太平洋だ。 あそこには貧乏な島国が多いからね。
ソロモンはオーストラリアの頭の上。 だからこそ厄介なんだよ。
そんな所に中国軍が来たらオーストラリアは手を出せなくなる。
でもここに不気味な話が有る。 2025年7月の予言。
フィリピン海峡を中心に台湾まで陸続きになってしまうという予言だ。 もし真実なら中国海軍は悉く力を失うことになる。
だって、今現在 フィリピンや台湾で圧力をかけまくっているのは海軍だから。 海が有るからなんとかなっているだけで、海が無くなってしまったら、、、。
ミサイル軍もガタガタで汚職まみれの解放軍に何が出来るのだろう? でも問題はそれだけじゃない。
海峡が無くなるってことはそれだけの巨大な異変が起きるってことだよ。
隕石が落ちるって話も有る。 水爆を積んだ爆撃機がその辺りに沈んでいるっていう話も有る。
いろんな要因が考えられるけれども、それだけの異変が起きると日本だって台湾だって無傷じゃいられないぞ。
南西諸島を中心にとんでもない津波だって襲ってくる。 高さ120メートルなんて話が有るくらいだ。
太平洋沿岸は悉く津波にやられるだろうな。 東京だって例外じゃないはず。
原発は全て海沿いに作られてるからこれまた大変なことになるよ。 数百万単位で犠牲者も出るだろう。
こんなことは無いに越したことは無い。 でも現実にならないとも限らない。
何がそうさせるのか? 人間の傲り高ぶりだよ。
僅か200年で近代文明は人工知能まで生み出してしまった。 そして気候をコントロールしようとしている。
化学兵器まで作り出した人間はそれを何処で試そうかと悩んでいる。 作り出しても使えないジレンマに苦しんでいる。
おかしな話だよ。 その上で最近の地球は温暖化が進んでいる。
気温上昇期に入っているんだ。 それを人間がなんとかしようとしている。
地球は生き物なんだよ。 コメ粒みたいな人間に何が出来るって?
もし出来るならとっくの昔に出来てるよ。 そうだろう?
それにしても世界が動けば文句を言う日本人が湧き出してくる。 どうなってるんだい?
ロシアが侵略して北ウクライナにロシアの凍結資産から融資をするって言うのに「ばら撒きだ。」「税金を使うな!」って訳も分からずに騒ぐやつらが居る。
何も考えずに金が動いている事実だけを見て騒ぎ立てているやつらに本当の正義など分かるはずが無い。
これは中国だって同じこと。 やつらの正義は世界を分捕ること。 巨大なギャング団だね。
でもさ、フィリピン海峡と同じく台湾海峡も陸続きになったらどうするんだろう? 台湾はほとんどが崖だからなあ。
海が干上がると今より上陸は難しくなるんじゃないのか? 海軍はなんとかなっても陸軍と空軍はなあ。
あれやこれやと考えながら夜遅くに家へ帰ってきた。 妻は寝ているようだ。
今夜もまた娘の写真に挨拶をして布団に潜り込む。 酔った頭は夢を見ていた。
それにしてもさあ、弱い犬ほどよく吠えるっていうのは本当みたいだね。 なんだい、あの低堕落は?
参議院議員を辞職して知事選で負け越したらもう政治家とは呼ばれないんだよ。 『元』が冠になるんだ。
元政治家の立場で権力を振り回すなんてどうかしている。 乱心王女が剣を抜いて暴れているのか?
しかしまあ、何か言われると訴訟を持ち出す人間が居るけれど、庶民を甘く見ちゃダメだよ。 訴訟だと言えば怯むって思ってるだろう?
あのコニタンもそうだったなあ。 今はどうしているんだろう?
いっそ、お遍路さんにでもなったらどうだね? ちっとは自分を見直すことが、、、、、、、、、、出来ないか。
出来てたらやってないもんね。 終わった。
あのr問題だって根っこはまだまだ片付かない。 知らぬ存ぜぬやりませぬを決め込んでいるから。
自分の尻拭いを自分でやれない大人は政界に戻れないよ。 分かってる?
ミスったら潔く認めてすっきりさせなさい。 それが出来ないから騒いでるんでしょう?
みっともない大人の見本を示してくれてありがとうねえ。 さっさと消えてね。
翌日、捜査一課に顔を出すと、、、。 「警部補、お待たせしました。 今日は張り込みに参りますぞ。」
課長がニヤニヤしながら芳太郎に声を掛けてきた。 「は、はあ。」
「嬉しくないんですか? 表に出れるんですぞ。」 「それは、、、。」
捜査員たちはもう出払っていて特定されたマンションを取り囲んでいる。 芳太郎は課長の車で現場へ向かった。
「今日はソープの摘発です。 相手はマンションの中でやらせているらしいんですがね。 情報は有るんですが、確実かどうかまだ分からないんですよ。」 「それはどういうことでしょう?」
「情報をくれたのが酔っ払いだったもんでマンション名以外ははっきりしなくてね。」 「それで張り込みを?」
「そうなんですよ。 相手はどうも韓国人らしいんです。 さもやりなんですよなあ。」 「そうかな?」
「おやおや? 疑問ですか?」 「いや、私は何となく日本人が関与してるのではないかと、、、。」
「あそこは違法ソープですよ。 働いてるのは不法滞在の外国人ばかり。 そこまでは掴んでいるんです。」
課長はアクセルを吹かした。
希望ヶ丘ニュータウン 夢町。 最近作られた45階建てのマンションだ。
玄関の向かいにはセブンイレブンが在る。 「警部補はセブンで見張っててくださいな。」
そう言うと課長は裏のほうへ回って行った。 只今自国午前8時。
「こんな時間からソープなんてやるもんかね?」 ボソボソ言っていたら捜査員の一人が睨み付けながら拳骨を飛ばしてきた。
「ばれるでしょうが。 馬鹿。」 隣に居た捜査員が芳太郎に耳打ちをする。
レジでは澄ました顔の店員がコーヒーを飲んでいる。 玄関に動きは無い。
のそのそと入り口に立ってみる。 「余計なことをしないでくれ。」
また捜査員が拳骨を飛ばしてきた。 「次にやったら他に回しますからね。」
タバコを吸っている捜査員が苦々しい顔で芳太郎に忠告する。 現場は緊張しているのだ。
サイレンも鳴らしてないのだから緊急ではないらしい。 芳太郎は焼き台の上をぼんやりと見詰めている。
「最近は何でもかんでも騒げばいいってやつが増えちまったなあ。 あんたはどう思うね?」 「どうって?」
「国が援助だ何だって金を出すとばら撒きだばら撒きだって騒ぐやつが居るだろう? あんなのは迷惑でしか無いんだが、、、。」 「そりゃそうだろうよ。 国だって目的が有って出してるんだから。」
「しかもだよ。 今騒がれてるのは太平洋島諸国への援助だ。 これだって何かしらの目的が有って出してるんだろう?」 「ああ、それは中国対策だよ。」
「何だ。 中国か。」 「あいつらこそばら撒きだ。」
「それで日本はどうするつもりなのかね?」 「分からんが、日本には中国以上の資金が有る。 日本が動けば中国はそれに増して大風呂敷を打ち上げる。 そしたらまた日本がさらに上乗せする。」
「でもそれじゃあ、鼬ごっこじゃないか。」 「いやいや、心配は要らないよ。 積み上げていけば中国は必ず行き詰まる。 元々がそれほど金を持ってないんだから。」
「そうだなあ。 一帯一路だって金が無くなって萎んでるんだからなあ。」 「それにインフラ投資銀行だって日本を取り込めなかったんだから金が無い。 八方塞りなんだよ。」
「うんだ。 中国じゃ何も決められないよ。」 「それに今回はただの援助じゃない。 これが上手くいくかどうかで太平洋の今後が決まるんだ。」
「中国軍に出てきてもらっちゃ困るよな。」 「そこだ。 ソロモンの二の前になっちゃ困るんだよ。」
「ソロモンか、、、。 あの島も金に酔わされたんだなあ。」 「ほんとに中国のやり方は薄汚いからな。」
そう、ギリギリを攻めてくるんだ。 そして気付かないうちに攻め落としてしまう。
日本もアメリカもまったく油断できないのが今の太平洋だ。 あそこには貧乏な島国が多いからね。
ソロモンはオーストラリアの頭の上。 だからこそ厄介なんだよ。
そんな所に中国軍が来たらオーストラリアは手を出せなくなる。
でもここに不気味な話が有る。 2025年7月の予言。
フィリピン海峡を中心に台湾まで陸続きになってしまうという予言だ。 もし真実なら中国海軍は悉く力を失うことになる。
だって、今現在 フィリピンや台湾で圧力をかけまくっているのは海軍だから。 海が有るからなんとかなっているだけで、海が無くなってしまったら、、、。
ミサイル軍もガタガタで汚職まみれの解放軍に何が出来るのだろう? でも問題はそれだけじゃない。
海峡が無くなるってことはそれだけの巨大な異変が起きるってことだよ。
隕石が落ちるって話も有る。 水爆を積んだ爆撃機がその辺りに沈んでいるっていう話も有る。
いろんな要因が考えられるけれども、それだけの異変が起きると日本だって台湾だって無傷じゃいられないぞ。
南西諸島を中心にとんでもない津波だって襲ってくる。 高さ120メートルなんて話が有るくらいだ。
太平洋沿岸は悉く津波にやられるだろうな。 東京だって例外じゃないはず。
原発は全て海沿いに作られてるからこれまた大変なことになるよ。 数百万単位で犠牲者も出るだろう。
こんなことは無いに越したことは無い。 でも現実にならないとも限らない。
何がそうさせるのか? 人間の傲り高ぶりだよ。
僅か200年で近代文明は人工知能まで生み出してしまった。 そして気候をコントロールしようとしている。
化学兵器まで作り出した人間はそれを何処で試そうかと悩んでいる。 作り出しても使えないジレンマに苦しんでいる。
おかしな話だよ。 その上で最近の地球は温暖化が進んでいる。
気温上昇期に入っているんだ。 それを人間がなんとかしようとしている。
地球は生き物なんだよ。 コメ粒みたいな人間に何が出来るって?
もし出来るならとっくの昔に出来てるよ。 そうだろう?
それにしても世界が動けば文句を言う日本人が湧き出してくる。 どうなってるんだい?
ロシアが侵略して北ウクライナにロシアの凍結資産から融資をするって言うのに「ばら撒きだ。」「税金を使うな!」って訳も分からずに騒ぐやつらが居る。
何も考えずに金が動いている事実だけを見て騒ぎ立てているやつらに本当の正義など分かるはずが無い。
これは中国だって同じこと。 やつらの正義は世界を分捕ること。 巨大なギャング団だね。
でもさ、フィリピン海峡と同じく台湾海峡も陸続きになったらどうするんだろう? 台湾はほとんどが崖だからなあ。
海が干上がると今より上陸は難しくなるんじゃないのか? 海軍はなんとかなっても陸軍と空軍はなあ。
あれやこれやと考えながら夜遅くに家へ帰ってきた。 妻は寝ているようだ。
今夜もまた娘の写真に挨拶をして布団に潜り込む。 酔った頭は夢を見ていた。
それにしてもさあ、弱い犬ほどよく吠えるっていうのは本当みたいだね。 なんだい、あの低堕落は?
参議院議員を辞職して知事選で負け越したらもう政治家とは呼ばれないんだよ。 『元』が冠になるんだ。
元政治家の立場で権力を振り回すなんてどうかしている。 乱心王女が剣を抜いて暴れているのか?
しかしまあ、何か言われると訴訟を持ち出す人間が居るけれど、庶民を甘く見ちゃダメだよ。 訴訟だと言えば怯むって思ってるだろう?
あのコニタンもそうだったなあ。 今はどうしているんだろう?
いっそ、お遍路さんにでもなったらどうだね? ちっとは自分を見直すことが、、、、、、、、、、出来ないか。
出来てたらやってないもんね。 終わった。
あのr問題だって根っこはまだまだ片付かない。 知らぬ存ぜぬやりませぬを決め込んでいるから。
自分の尻拭いを自分でやれない大人は政界に戻れないよ。 分かってる?
ミスったら潔く認めてすっきりさせなさい。 それが出来ないから騒いでるんでしょう?
みっともない大人の見本を示してくれてありがとうねえ。 さっさと消えてね。
翌日、捜査一課に顔を出すと、、、。 「警部補、お待たせしました。 今日は張り込みに参りますぞ。」
課長がニヤニヤしながら芳太郎に声を掛けてきた。 「は、はあ。」
「嬉しくないんですか? 表に出れるんですぞ。」 「それは、、、。」
捜査員たちはもう出払っていて特定されたマンションを取り囲んでいる。 芳太郎は課長の車で現場へ向かった。
「今日はソープの摘発です。 相手はマンションの中でやらせているらしいんですがね。 情報は有るんですが、確実かどうかまだ分からないんですよ。」 「それはどういうことでしょう?」
「情報をくれたのが酔っ払いだったもんでマンション名以外ははっきりしなくてね。」 「それで張り込みを?」
「そうなんですよ。 相手はどうも韓国人らしいんです。 さもやりなんですよなあ。」 「そうかな?」
「おやおや? 疑問ですか?」 「いや、私は何となく日本人が関与してるのではないかと、、、。」
「あそこは違法ソープですよ。 働いてるのは不法滞在の外国人ばかり。 そこまでは掴んでいるんです。」
課長はアクセルを吹かした。
希望ヶ丘ニュータウン 夢町。 最近作られた45階建てのマンションだ。
玄関の向かいにはセブンイレブンが在る。 「警部補はセブンで見張っててくださいな。」
そう言うと課長は裏のほうへ回って行った。 只今自国午前8時。
「こんな時間からソープなんてやるもんかね?」 ボソボソ言っていたら捜査員の一人が睨み付けながら拳骨を飛ばしてきた。
「ばれるでしょうが。 馬鹿。」 隣に居た捜査員が芳太郎に耳打ちをする。
レジでは澄ました顔の店員がコーヒーを飲んでいる。 玄関に動きは無い。
のそのそと入り口に立ってみる。 「余計なことをしないでくれ。」
また捜査員が拳骨を飛ばしてきた。 「次にやったら他に回しますからね。」
タバコを吸っている捜査員が苦々しい顔で芳太郎に忠告する。 現場は緊張しているのだ。



