大学内の芝生がある休憩所みたいな所で、みんなで輪になって両手に花火を持ち、 腕をクルクル、体をクルクル…。 飛び散る花火の残像が綺麗だねと笑い合う。 ただ一人、輪から離れて最後にするはずの線香花火に火をつけているやつがいた。 気になるあの子。 自然の明かりも無くなってきて、線香花火の光だけでは照らされるほどの明るさもないから、顔の判別はつかない。 でも、あの子だと分かる俺は、重症だ。