その花火が線香花火だったから、さっきの不安がまた募り始める。

「うさぎちゃん、僕も……」

「……え?」

「好きだったよ」

「なぎさく———」

リ————ン————

なぎさくんのとびっきりの笑顔を見た瞬間、強い風と鋭い音が聞こえて、思わず目を瞑る。

目を開けると、そこにはもうなぎさくんはいなくて、なぎさくんが立っていたところに

ウサギの人形、うーちゃんが転がっていた。