「カラオケ行けないとか人生損してるよね〜。てか、子供ってw」

「もう私ら十七なのにね。お嬢様気取りじゃない?」

「近づくなっ、外民ども!とか?」

「うわぁ〜、澤田さんってそんなキャラだったの?」

私が実際にそう言ったわけじゃないのに、どんどん根も葉もない噂が広がっていく。

……別にカラオケに行けなくても人生は損しないもん……。

そう思いながら、カバンをかついで前田さんたちが歩いて行った方の反対側から校舎を出る。