ヴァンパイア王子と秘密の甘い独占契約

「だったら、もっと早く声をかけてくれたらよかったのに……」

「話せる機会を作ろうとしたけど、上手くいかなかったんだよ。で、唯一上手くいったのが……」

「まさか、棺桶……⁉」

「そのまさか。中に入って、桧山さんが来たところでおどろかしてやろうと思ったんだけど、桧山さんはなかなか来ないし、腹も減るしで、醜態をさらしたってわけ」

「ああ……、それは散々だったね……」

「まあ、いいんだよ。過ぎたことなんだから。で、桧山さんはどうなの? 聞かせて」


うっ、御影くん。相変わらず強引だな……。


でも、今ならちゃんと言える気がする。


「私? 私は……」


御影くんと出会って、秘密を守ってもらうために契約して。


その間に、感情が大きく揺れ動いたり、自分でも何を考えているのかわからなくなったりした。


時には泣いたり、辛いこともあったけど。


それ以上に、御影くんとこうして一緒にいるだけで、照れくさくて、とても幸せで、愛おしくてたまらない。


きっと人はこの気持ちを、『恋』と呼んでいるんだろうな。