婚約者の心の声を知りたいと流れ星に願ったら叶ってしまった

 彼の真心が伝わってくるようで、心がほわほわとする。
 同じ気持ちを返したい。決意したレティシアは立ち上がり、彼が座るソファーの横に立つ。

「エリオル様。……お隣に座ってもよろしいでしょうか?」
「あ……ああ。どうぞ」

 真ん中に座っていたエリオルが端に寄ってくれる。
 失礼します、と一言かけて彼の横にちょこんと座った。今まで対面で座ることが多かったからか、横に並んで座るとそわそわしてしまう。
 一方のエリオルは目に見えて狼狽し、視線をさまよわせている。
 意識しているのは自分だけではないと思うと、不思議と肩から力が抜けた。
 レティシアは緊張で強ばっている婚約者の両手をそっと包み込み、初めて自分から距離を縮めた。舞踏会で踊るときの距離だ。

「わたくしも同じ気持ちです。ですから、もう二度とわたくしを手放そうとなさらないでくださいね」
「……約束する。もはや君を離すつもりはない。ずっと前から、私の心は君に夢中だ。この想いは生涯変わることはないだろう」
「ええ……よく存じています。わたくしの心もエリオル様のことでいっぱいですもの」