婚約者の心の声を知らない過去の自分なら、この話を受け入れただろう。けれど、今のレティシアには到底受け入れがたい言葉だった。
「つまり婚約解消の話は、わたくしのことが嫌いになったから、ではないのですね……?」
「あ、ああ。もちろんだ。君には何の落ち度もない。婚約を白紙に戻しても、レティシアに瑕疵がないように取り計らうつもりだ」
「…………」
「今まで君にはつらい思いをさせた。一年もの間、君の大事な時間を奪ってしまって申し訳ない。本当なら君の横には私ではなく、もっとふさわしい男が」
言葉の続きが容易に想像できてしまって、レティシアはわざと言葉を被せた。
「エリオル様! あなたは何も悪くありません。だからもう、それ以上謝るのはおやめください。わたくしは謝罪など求めていません。それに婚約破棄に応じるつもりもありませんから」
「…………よく考えてくれ。私は君にふさわしくない」
「つまり婚約解消の話は、わたくしのことが嫌いになったから、ではないのですね……?」
「あ、ああ。もちろんだ。君には何の落ち度もない。婚約を白紙に戻しても、レティシアに瑕疵がないように取り計らうつもりだ」
「…………」
「今まで君にはつらい思いをさせた。一年もの間、君の大事な時間を奪ってしまって申し訳ない。本当なら君の横には私ではなく、もっとふさわしい男が」
言葉の続きが容易に想像できてしまって、レティシアはわざと言葉を被せた。
「エリオル様! あなたは何も悪くありません。だからもう、それ以上謝るのはおやめください。わたくしは謝罪など求めていません。それに婚約破棄に応じるつもりもありませんから」
「…………よく考えてくれ。私は君にふさわしくない」



