もどかしい思いで彼らの動向を見守っていると、不意にバルバラがエリオルに抱きついた。二人の影が重なり合う。
それ以上は見ていられなくて、レティシアはバッと背を向けた。
心がざわつく。見てはいけないものを見てしまったような気分で、落ち着かない。
不安はさざ波のように広がっていくばかりだ。
(どうして……? エリオル様の婚約者はわたくしなのに……)
そのとき、唐突に感情の正体がわかった。これは嫉妬だ。
エリオルの本音を知る前は、自分は恋愛には淡泊な性格だと思っていた。恋愛小説を読んでも心が揺れ動くことは少なく、婚約者のことで心乱される日が来るなんて露ほども想像していなかった。けれどもう、認めるしかない。
レティシアにとって、エリオルはとっくに特別な存在になっている。
それこそ、バルバラに取られたくないと強く思うぐらいには。
(明日、エリオル様に会って確かめましょう。心の声が聞こえるのですもの。もし誤魔化そうとすればすぐにわかります)
自分に言い聞かせ、先ほどの光景を頭から振り払うように首を横に振る。
その日は流星群が降った夜から数えて、ちょうど三ヶ月後。
それ以上は見ていられなくて、レティシアはバッと背を向けた。
心がざわつく。見てはいけないものを見てしまったような気分で、落ち着かない。
不安はさざ波のように広がっていくばかりだ。
(どうして……? エリオル様の婚約者はわたくしなのに……)
そのとき、唐突に感情の正体がわかった。これは嫉妬だ。
エリオルの本音を知る前は、自分は恋愛には淡泊な性格だと思っていた。恋愛小説を読んでも心が揺れ動くことは少なく、婚約者のことで心乱される日が来るなんて露ほども想像していなかった。けれどもう、認めるしかない。
レティシアにとって、エリオルはとっくに特別な存在になっている。
それこそ、バルバラに取られたくないと強く思うぐらいには。
(明日、エリオル様に会って確かめましょう。心の声が聞こえるのですもの。もし誤魔化そうとすればすぐにわかります)
自分に言い聞かせ、先ほどの光景を頭から振り払うように首を横に振る。
その日は流星群が降った夜から数えて、ちょうど三ヶ月後。



