目立つのが苦手な、日かげ愛好家の私。 でも国宝級美少年の隣にいたら、注目されないわけがなく…… 「図書委員のお仕事、お疲れ様~」 「今日も、千夜(ちよ)ちゃんに甘えまくる環(たまき)くんを見にきたよ」 「いつも無表情な環くんの笑顔、拝めるのはここだけだもん」 「私たちのことは気にせず、たっぷりと環先輩を甘やかしてあげてくださいね。千夜湖先輩!」 環くん推しのみなさんは、陰キャな私にも友好的。 私に嫉妬しないのかな? 意地悪をしてくる人が、この学園には一人もいない。 そのことが不思議でしょうがない。