「千夜湖ちゃん、じっとしてて!」
イヤ。
このまま、お父さんとお母さんに会えなくなるなんて……
私を受け入れてくれたクラスメイトたち。
それに……
「騒ぐなって言ってるんだけど!」
絶対にイヤ。
地獄のような未来なんて、受け入れたくない。
「あぁぁぁ、もう! 僕の言うことを聞けって、こっちは命令してるんだ! 今から校舎の中を移動する。段ボールの中で暴れたら、ケーキ誘拐事件の実行犯は珠須島環だっていう嘘の証拠を、警察に提出するからな!」
……えっ?
「誘拐は大罪なんだ。バレたら監獄行は免れない。でも僕は捕まりたくない。自分の無実を証明するための生贄を用意しとくのは、セオリーなんだよ」
……なに……それ。
私を騙している環くんのことは、許せない。
許せないけど……
無実の罪を環くんが背負わされるのは、絶対に嫌!!



