早速携帯の裏に貼ったプリクラを眺めながら

家までの道を歩く。



電灯ではっきりと見えたプリクラの中の私の顔は

誰が見ても“幸せそう”と思うくらいに、笑っていた。




『私………こんな顔して笑うんだ。』



本当に楽しい時って、人は本当に楽しい顔をするんだね。





携帯にぶらさげたストラップを見る。

裕平くんが高校の合格祝いにくれたもの。




私がまだ何も知らずに裕平くんにときめいていた時だね。





きっとあの時の私もこんな風にとびきりの笑顔で、

幸せそうに笑っていたんだろうな。







そんなことを思いながら
携帯を開くといつのまにかメールが来ていた。






3人で過ごしている間、楽しいのに夢中で気付かなかったそのメールは




私を一気に現実へ引き戻す。






“新着メール 36件”






『…………36!?』