まるで遠足前日の小学生に戻った気分だ。


「まずは弥生と結の写真を撮るところからからだね」


詩子がそういったとき、3年A組の教室が見えていた。
教室内からはすでに生徒たちの声が聞こえてくる。


「おはよー」


声をかけたながらふたりで教室へ入ると、玲香の机の周りに数人の女子生徒たちが固まっていた。
全員、洋子の友人らだ。

玲香の姿はまだないようで、なにかよからぬことをしていることはひと目でわかった。


「おはようふたりとも」


その中の1人がこちらに気がついて返事をしてくれる。
その顔は醜く歪み、人を傷つけることを楽しんでいるように見えた。

だけど私達は彼女らに構わず自分の席へ向かう。
洋子と玲香についてはすでに過去のゲームの人たちだ。
どうなろうとかまっている暇はない。