「ちょっとやりすぎたかな?」


詩子に囁かれて私は笑みを浮かべた。


「これくらいで絶交する方が悪いんだよ」


適当なデマを信じ込んで親友と絶交するなんて、私なら絶対にありえない。
玲香と洋子の関係は最初からそのくらい薄っぺらいものだったということだ。

そのとき、スカートのポケットの中でスマホが震えた。
取り出して画面を確認してみると『絶交ゲーム』から通知が来ている。


「見て、絶交成功だって!」


画面ではゲームが成功したことを知らせている。
これで10万ポイントゲットということになるはずだ。


「本当だ。ポイントは明日の朝入るって書いてあるね」


詩子が私のスマホ画面を覗き込んで言った。
たしかにそう書かれている。

でも実際にこんな高額なポイントが入るかどうかはわからない。
なにせただのゲームなんだし。